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作ったプラモデルの話をします。


by J2M3-21
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アカデミーのグラマン・E-2を製作しました。
1/144 Grumman E-2 \"戦闘妖精・雪風\"_e0195729_00092295.png
とは言っても、普通のE-2ではありません。
神林長平原作のOVA 戦闘妖精・雪風 4話に登場する日本軍の早期警戒機です。
本機は主人公らがFFR-41MR メイヴ・雪風に搭載されるスーパーフェニックスMk.XIの地球大気圏での燃焼テストのためフェアリィ星から超空間通路を通って地球へ行った際に、地球側で通路周辺の警戒に当たっていた日本海軍が運用していました。
雪風だけでなく、ジャム・タイプⅡ 3機を引き連れて地球に行ってしまった主人公らを迎える印象的なシーンに登場します。
<<3機?エコーじゃないのか?>> <<間違いない。報告と違うぞ。警戒空域に向かっている。撃退しろ、イーグル・ワン、ツー!>>
<<ラジャー、イーグル・ワン>> <<ツー>> <<ホークワンよりアドミラル56。報告と異なりFAF機の機数は3。警戒空域に接近のため、イーグルが迎撃に向かう>>
<<Admiral roger out>>
1/144 Grumman E-2 \"戦闘妖精・雪風\"_e0195729_00115724.jpg
実際のE-2と結構異なる点があるので、これをE-2といっていいのかは疑問はありますが・・・
ベースのキットはアカデミーの1/144です。
23年1月に発売されたものですが、元はドイツ・レベルから'04年頃に出ていた製品のOEMでしょうか。金型は韓国のACEが作っており、アカデミーから出ているF/A-18やCH-47などもおなじ由来の物です。
1/144 Grumman E-2 \"戦闘妖精・雪風\"_e0195729_00201399.jpg
キットの出来は良く、あまり苦労するところもないので普通に作る分には書くこともありません。
強いていれば尻餅をつきやすいので、重りは多めに入れた方がいいです。機首はコックピットと脚庫が一体となった部品で埋まってしまうので、コックピットの後ろあたりに重りを入れています。
また、コックピットと脚庫が一体となったパーツには前脚の取付穴があるので、取り付けの際はちゃんと機体の中心線に合うように注意しないと前脚が機体中心からズレます。
1/144 Grumman E-2 \"戦闘妖精・雪風\"_e0195729_00274533.jpg
さて、改造点は以下の通りです。
・主翼の後退翼化:折り畳み部から先を後退翼化しました。また、翼端の形状も変えています。
・垂直尾翼の形状変更:外側は実機は下半分の方が面積が大きいですが、劇中の登場機体は逆のようですので、ひっくり返した上で下半分の形状を変更。
・エンジンポッドの形状変更:よく見たら形が違ったので・・・排気口側は下部が斜めに切り取られたような形状になっています。登場シーンは斜め後ろから見たアングルだけなので、吸気口がどうなっているかは想像です。
プロペラはホークアイ2000仕様の8枚かとも思ったのですが、回転の残像的に4枚っぽく見えたので、そのままにしました。
1/144 Grumman E-2 \"戦闘妖精・雪風\"_e0195729_00572316.jpg
塗装は下面がグンゼの308番、上面は374番です。
もうちょっと紫っぽい感じの色があればよかったのですが、雰囲気的にはこんなもんでしょうか。
垂直尾翼の旭日は塗装です。
1/144 Grumman E-2 \"戦闘妖精・雪風\"_e0195729_01004715.jpg
劇中での登場シーンでは胴体の日の丸はないのですが、雰囲気です・・・
デカール類はキット付属のものです。
キットには米海軍2種と航空自衛隊3種(機番違い)が入っているので、航空自衛隊のマーキング類は使用しました。
機番は画像をキャプチャしても分からなかったので適当です。
アカデミーのデカールは以前使った際は印刷は綺麗なものの、硬くて貼りにくいという印象だったのですが、今回のものは若干の版ズレはあるものの印刷は相変わらず綺麗で、尚且つ軟化剤無でもモールドに馴染むほどの柔らかさとなっており、品質が向上しているようでした。素晴らしい。

戦闘妖精・雪風のOVAにはフェアリィ空軍の運用する早期警戒機も登場しますが、こちらは完全に架空のもので、なんとなくスケール・コンポジットみを感じる機体です。

とりあえず、長年、作ろうと思っていたものが作れたので満足です。

# by J2M3-21 | 2024-02-24 01:34 | 模型 完成品 | Comments(0)
ハセガワの1/72 F-20を作りました。
Northrop / KAL-ASD F-20E(KF-20) Phase III Tigershark_e0195729_23200746.png
と、言ってもだいぶ改造しています。改造点は後ほど。
ハセガワの1/72 F-20は1984年のキットで、今でも量販店で手に入ります。価格も定価でも900円と、手が出しやすいです。
キットの出来は可もなく不可もなくというか素直なものです。モールドは若干浅いところはありますが適度の施されており、部品の合いも上々です。
難点を挙げるとすれば、以下の二点程度かと。
・座席の後ろに付けるキャノピのアームが邪魔で閉状態で作るには難がある。
・インテイクの後部は若干大きめの段差が出来る。
一点目は部品を削るあるいは付けなければ解決可。二点目は埋めるだけです。
Northrop / KAL-ASD F-20E(KF-20) Phase III Tigershark_e0195729_23381867.jpg
F-20はノースロップの試作機が3機作られたのみで、マーキングも種類が多くありません。キットではライトグレー一色の試作2号機の1種類のみです。
実機では白に赤の模様が入った1号機、黒一色の3号機があります。

武装類は翼端に装備するサイドワインダーが入っています。また、増槽が3本付属しています。
Northrop / KAL-ASD F-20E(KF-20) Phase III Tigershark_e0195729_23483995.jpg
さて、今回の改造点です。
まず機首周りから。形状は変更していません。
・レーダー警戒システムのアンテナを左右に追加
・機首下にIRSTを追加
・F-16タイプのIFFアンテナを追加
・給油プローブはキット付属のものを位置を変更して装着(キットの指示だと風防に前)
・機銃は左舷のみとして真鍮パイプで銃身を追加。右舷は電子機器の冷却用ダクトとして穴を開けたのみ
・コックピットの計器盤はキットではデカールですが、大型液晶2ケに変更
Northrop / KAL-ASD F-20E(KF-20) Phase III Tigershark_e0195729_23534668.jpg
胴体編。
・インテイクは上部を伸ばして、高迎え角でも若干は対応可能なように
・背面に電子機器格納用のフェアリングやアンテナ、冷却用ダクトを追加
・垂直尾翼にアンテナを追加
・後部下面に安定用フィンを追加
・推力偏向パドルの追加
Northrop / KAL-ASD F-20E(KF-20) Phase III Tigershark_e0195729_23595912.jpg
推力偏向パドルは細長く尖ったタイプ、X-31はF-18HARVのような四角いタイプなども作ってみたのですが、結局折衷案のような形にしました。
また、ノズルはそのままの位置だと、パドルを付けると間延びした感じがしたので胴体内に若干押し込んでいます。

Northrop / KAL-ASD F-20E(KF-20) Phase III Tigershark_e0195729_00032148.jpg
武装はSEAD任務を想定して選定しました。
・AGM-88 対レーダーミサイル(両翼内側):タミヤのF-16のものです。ランナー注文で入手。AGM-88専用のランチャーも付属しています。
・AIM-120(左翼外側):AIM-120はハセガワのエアクラフトウェポンVIIIより。これにはAIM-120やAIM-9X用のLAU127ランチャーも付属しています。今回は翼端のランチャーはこちらに付け替えています。AGM-88と干渉してしまったので、斜めに装着できる部品を自作して、ランチャーを傾けています。
・AIM-9X(翼端):AGM-88と同じくタミヤF-16のものです。同じランナーにまとまっています。
・HTS(左舷胴体下):ハセガワのエアクラフトウェポンIXよりAGM-88管制用のHTSを左舷胴体下に装着。改良型のイメージで全長を伸ばしてあります。
・スナイパーXR(右舷胴体下):ハセガワのエアクラフトウェポンIXより
・AN/ALQ-184 ECMポッド(右翼外側):ハセガワのエアクラフトウェポンVIIIより。
・増槽(胴体下):キット付属の増槽。
キットの3倍くらいの額がする!!

Northrop / KAL-ASD F-20E(KF-20) Phase III Tigershark_e0195729_22375048.jpg
塗装はグンゼの305番です。F-15Eと同じ色ですね。もっと暗いのかと思っていましたが意外と明るい。
マーキングはエクストラデカール製のF-35用のものから国籍マークや尾翼のシリアルナンバーを流用し、その他はキットや他キットの余りを使いました。
Northrop / KAL-ASD F-20E(KF-20) Phase III Tigershark_e0195729_22305921.jpg
他に弄ったところといえば主翼や水平尾翼の後端や主脚カバーなどは薄くしておきました。
Northrop / KAL-ASD F-20E(KF-20) Phase III Tigershark_e0195729_22540231.jpg
F-20は元になったF-5とさほど機体サイズは変わらないため、かなり小型の機体です。対抗馬だったF-16も比較的小型ですがさらに小さい。
スウェーデンのJAS39や中国・パキスタンのJF17なんかが近いサイズのようです。
Northrop / KAL-ASD F-20E(KF-20) Phase III Tigershark_e0195729_23222585.jpg
F-20はF-5の台湾向け改良版が開発のきっかけであり、米中関係への配慮から中止されましたが、F-5に代わる輸出用戦闘機の開発が民間主導で行われました。カーター政権は自国の最新兵器の東側への流出、漏洩を懸念しており、一部の友好国以外には最新兵器を供与しないという方針がありました。
輸出用戦闘機とてはノースロップのF-20の他にゼネラルダイナミクスがF-16のエンジンをファントムで使用されていたJ79ターボジェットエンジンに換装して電子機器をダウングレードしたF-16/J79も提案されていました。
結局のところ、この方針は米国離れを招き上手くいかず、カーターの後に政権に就いたレーガンの元でダウングレードされていないF-16の輸出解禁に繋がり、すでに米国で採用済みであり、より最新式であるF-16の可能性の前にF-20は破れ、試作3機でプロジェクトは終了しました。

Northrop / KAL-ASD F-20E(KF-20) Phase III Tigershark_e0195729_23403749.jpg
というのが現実のF-20ですが、もしダウングレードされていないF-16の輸出解禁が遅れていたらF-20を採用する国もあったのではないか?というありがちな空想により作ったのが今回のものです。
Northrop / KAL-ASD F-20E(KF-20) Phase III Tigershark_e0195729_23462280.jpg
韓国はF-5Eの後継としてF-20を採用し、最初は輸入だったが、後に大韓航空機の製造部門(KAL-ASD)でライセンス生産を行った。交代されたF-5Eは順次他国に売却されていった。後にF-16の採用も決まったがF-20は200機あまりが配備され、数の上では主力となっている。
韓国で生産された機体は自国への配備のみならず、F-20を採用した他国への輸出にも充てられ、それらの整備なども請け負ったことから一大拠点となった。後の改良型の開発にも韓国が参画し、航空機開発・製造のノウハウを蓄積し、米国からパートナーとしての信頼を得ることに繋がった。
80年代後半からは順次改良が模索され、複合材料の比率増、操縦系統のデジタル化、電子装備のアップデートなどの改良を行ったF-20C/Dが90年にリリースされた。
その後、フルスペックF-16の輸出解禁や第4.5世代戦闘機が登場するようになり、商品価値を保つためにマルチロール化を行ったF-20Eが登場する。
E型の開発は3段階に分かれて行われた。
フェーズ1では様々な武装の懸架に合わせた機体構造のさらなる強化が行われた。これは後のフェーズの前段階であり、実用化は前提としていなかった。
フェーズ2では電子装備のアップグレードを主眼とし、メインCPUの64bit化、メモリやバスの高速化により処理能力を向上させ、他任務に対応するだけの能力を持ったレーダー・FCSが搭載された。また、搭載するF404エンジンもデジタル制御化され、燃焼効率や燃費の向上により弱点の一つであった航続距離が改善された。
フェーズ3はフェーズ2の発展型であり、対話型機能や支援機能の強化により操縦者への負担の軽減を試みたミッションコンピュータの搭載や、何より目を引くのが推力偏向パドルの導入であった。これは元々小さな機体にマルチロール化の名の元で電子装備や武装を増した結果の重量増により元来の軽快な機動性が失われたことへの対応であった。エンジン推力には余力があったこともあり一定程度の成果を得ることが出来た。
F-20を運用している各国へアップグレードあるいは新造機としてF-20Eが提案されたがフェーズ3はやや過剰であり、フェーズ2までの採用が多かった。

Northrop / KAL-ASD F-20E(KF-20) Phase III Tigershark_e0195729_00542901.jpg
F-5譲りの整備性の良さや扱いやすさなどの「手軽さ」やなおもF-16より安い価格、ランニングコストを武器としたF-20だが、セールス上のライバルとされたF-16ほど成功を収めることは出来なかった。
総合的にはF-16の方が能力的にに勝っており発展の余地も大きいことからF-16が「上」であることは明白であり、政治的にF-16の供与が認めずF-20を認めれば対象国の軽視と見做され離反に繋がる恐れがあったことから、大体、両者が提案されF-16が優位であった。
その後、韓国のF-50、F/A-50の登場により、F-20が積極的に提案されることはなくなっていった。

# by J2M3-21 | 2023-12-16 01:25 | Comments(0)

1/144 Su-47

ドイツレベルの1/144 S-37(Su-47)を製作しました。
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90年代後半から00年代半ばまでレベルは1/144を精力的に発売していた印象があり、ラファール、F-14、ハリアー、トーネード、ホーカー・ハンターなど今でも十分に通用する出来栄えのキットが生まれました。
このキットもそんな中の2000年のリリースですが、上記のキットに比べるとあっさり目です。
実機がメーカー主導の試作機であったことから資料などもなかったことがあると思います。
ですが、各パーツ類はシャープで組み合わせも問題なし。パーツ点数も少ないのですぐに組みあがる良いキットです。

実機はどこの軍隊も採用していないので、普通に作ると試作機の黒一色のマーキングのみとなります。
ちょっとそれではつまらないなと思ったので少し改造することにしました。
・機首の上面の形状を変更してフランカー系に雰囲気を似せる
・インテイクの形状を楕円形から角型へ変更
・カナード翼の形状を変更
・コックピットの後ろに膨らみを追加
・翼端に電子戦ポッドを付加
・水平尾翼の形状変更(というか元々のカナード翼と同じ形に切り出したプラ板)
・垂直尾翼を外側に傾けて接着
・武装の懸架
・モールドの追加
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元々Su-47はのっぺりとした印象があったので、抑揚を付けたかったのですが、俯瞰で見るならともかく、地上員視点だとやっぱりどうしようもなかった感が・・・
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武装はピットロードの現用エアクラフトウェポンセット4からミーティアとIRIS-Tを装備させています。Su-47は胴体下にウェポンベイを持っているので、仮に運用されていたとしても比較的小型の空対空ミサイルを機外搭載することはあまりないかもしれません。

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角型にしたインテイクはプラ板の組み合わせです。
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Su-47のエンジンはMiG-31と同様のものらしいですが、フランカーと同じエンジンに換装する案もあるとかないとか。
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今回、塗装はグレー系にスプリッター迷彩としました。
マーキングはもちろん架空ですがチェコ空軍のものとしました。実際のところ、同国は現在JAS39を運用するくらいですから、Su-47のような長距離系の戦闘機を導入することはないでしょう・・・
設定として、操縦系はロシア、アビオニクス・火器管制はイスラエルや欧州などの非アメリカ系の西側諸国の装備を採用している・・・ということにしています。
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以前、CNNかなんかのネット記事でSu-47と同じく前進翼を持ったX-29について「メリットがデメリットを上回らなかった。また、戦闘機にステルス性の付与が必須とされた(ので前進翼は実用化されなかった)」というのを読んだことがあります。
前進翼のメリットとは後退翼の問題となる翼端失速の発生が遅い(翼の付け根が先に失速する)ことから制御を失いにくいことによる高機動性があり、デメリットとしては翼の強度が必要となり重量過多を招くとも。
また、前進翼はステルス性を持たせにくい形状なんだとか。
高機動性についても、エンジンの推力が有り余るほどになり、推力偏向ノズルが実用化されたことで同様のものが実現できるとか。
そういう理由で今後とも今のトレンドが続く限りは前進翼が実用化されることは期待できないでしょうか。
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# by J2M3-21 | 2023-08-02 22:55 | 模型 完成品 | Comments(0)

1/48 Pkw.K2s Schwimmwagen Type166

タミヤの1/48 シュビムワーゲンを作りました。
1/48 Pkw.K2s  Schwimmwagen  Type166_e0195729_22190231.jpg
せっかくなので水陸両用車っぽいジオラマにしてみました。渡河中に不意に攻撃を受けたイメージです。
1/48 Pkw.K2s  Schwimmwagen  Type166_e0195729_22213837.jpg
キットは1/48 ミリタリーミニチュアの中でも最初期の頃に出たキットで2004年だそうなので、もう20年近く前のものです。
1/48 MMって最近のイメージありましたが、もう20年ですか・・・

小型車両であることもあり、組み立ては簡単です。
バスタブ型の車体は上下分割されているため、中央に分割線が入りますが実車にはないので埋めておきます。また、補強のリブを追加しています。
他は特に弄ることもなく、あっという間に完成しました。
1/48 Pkw.K2s  Schwimmwagen  Type166_e0195729_22285193.jpg
兵隊は付属していないので、クルッププロッツェや兵隊セットを組みあわせて製作しました。
シュビムワーゲンの車内はとても狭く、普通の座りポーズでは干渉してしまうため、削って収めています。

そうして製作したシュビムワーゲンを透明レジンに浮かばせます。
台座は発泡スチロールに紙粘土を盛って石等を配置しておきます。
気泡防止のために、ニスを厚めに塗って隙間は極力塞いでおきます。

レジンはフローレスレジンという2液混合タイプのものを使いました。レジンテーブル等を作るのに使用されるもので、低発熱なので一度に10cm盛っても温度・湿度が規定内であれば熱暴走は起きないそうです。その代り硬化はかなり遅く、48~72時間が指定されています。
1/48 Pkw.K2s  Schwimmwagen  Type166_e0195729_22405588.jpg
気泡がかなり入ってしまいましたが、これは攪拌した際に入ったものが抜けきらなかったようです。注ぐまでにしばらく放置するとか細かな振動を与える等すれば抜けたかもしれません。

1/48 Pkw.K2s  Schwimmwagen  Type166_e0195729_22495796.jpg
波はジェルメディウムを盛って表現しています。
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水中を進む弾丸はドリルで穴を開けて表現しました。


普段は単品でしか作りませんが、こういうのを作ってみるのもいいですね。

# by J2M3-21 | 2023-03-15 23:09 | 模型 完成品 | Comments(0)

1/144 E.E Lightning F.Mk2A

プラッツの1/144 ライトニングF.2Aを製作しました。
1/144 E.E Lightning F.Mk2A_e0195729_23254368.png
元々はF-toysが出した食玩で、70年代ジェット機コレクションのラインナップに入っていたものをプラッツが無塗装キットして2機1組で販売したものです。
最近、プラッツがF-toysの金型を使用して無塗装キットを精力的に展開していてうれしいです。

1/144 E.E Lightning F.Mk2A_e0195729_23293558.jpg
食玩由来でありながらパーツは大変シャープです。特に垂直尾翼とかミサイルの翼の薄さは特筆ものです。
主翼もただの板ではなく厚みがそれっぽくなっており、原型製作者の拘りを感じます。
また、モールドも食玩にありがちな極太のものではなく、細く浅いもので好印象ですが、塗装で埋まってしまいそうだったので少し彫りなおしています。
1/144 E.E Lightning F.Mk2A_e0195729_01020961.jpg
パーツの表面は塗料の食いつきを良くするためかザラザラしています。
空中給油プローブや機首のピトー管は降り易いためか2つ入っているのがうれしい配慮です。
主脚のカバーとか他のキットだとスケール的に不自然にならないように薄く削ることが多いのですが、このキットは未加工でも割といい感じです。
1/144 E.E Lightning F.Mk2A_e0195729_23383377.jpg
今まで述べた通り、大変良いキットなのですが、難点が一つあって、F-toysの食玩を手にしたことがある方なら分かると思いますが、キャノピーのダボです・・・
キャノピー固定用の長方形のダボがキャノピー内側にかなり目立つ感じで存在するのです。
クリパーツを加工するのって怖いんですよね。ビビりながら削りました。キット化するなら何とかしてほしかったところです。(改善の熱望具合はドラゴンのこけしパイロットとおなじくらい)
それはそれとして、なんかキャノピー枠の塗装が毛羽立ってマスネ。

上の写真を見ると分かるのですが、ライトニング、なんか縦幅がある。
1/144 E.E Lightning F.Mk2A_e0195729_23472343.jpg
雄々しくそびえる双発縦積みエンジンの黒光りするリヒート(アフターバーナーのことを英国ではリヒートというらしいです)。

マーキングは3種入っています。F.Mk.6で極東空軍のシルバー無塗装 No.74Sqn、同じくMk.6で英国本土の2色迷彩 No.11Sqn、今回作ったMk.2Aで在独空軍 No.92Sqn。
デカールはドイツ製で発色はとても良いです。

1/144 E.E Lightning F.Mk2A_e0195729_23543599.jpg
さて、このキットは.MK.6なので、F.Mk.2Aにするには小改造が必要です。
といっても下面の増加燃料タンクの最前室のアデン砲の砲口を塞ぎ、機首上面に砲口を開けるだけです。
とはいっても、説明書には何も説明がないのが不親切なところです。
ほかの改造箇所としては主脚のホイールは中央の軸以外モールドが無かったので、放射状に凹みを追加しました。

1/144 E.E Lightning F.Mk2A_e0195729_00072818.jpg
ライトニングはイギリスで50年代後半に開発された主に邀撃を任務とした戦闘機で、イングリッシュ・エレクトリック(EE)から軍部に持ち込んだものだったようです。
当時は超音速戦闘機については各国が試行錯誤していた時期で、本機の2つのエンジン縦積みにするという目標速度を達成するための方策でした。
この配置により、前面面積は単発機の1.5倍に収まり空気抵抗の低減を実現した他に、仮に1機が停止してもバランスが崩れにくいという利点がある一方で、胴体内もエンジンで目一杯使うため燃料や機器の搭載スペースが限られるという面もありました。
2機のエンジンは上のが垂直尾翼の前あたりに、下のがコクピットの後ろあたりに、とずらして配置されていました。アフターバーナーは後端に上下配置となっており、このあたりでオイル漏れがあると火災に直結し、事実、損失した機体の無視できない数が火災によるものだったそうです。
主翼も薄い後退翼が採用され、ほとんど揚力を発生しない内縁部は切り取られた形となっていました。最初の実験機ではT字だった水平・垂直尾翼もその後は通常の配置とされています。
主翼の薄さに合わせて主脚も大変薄いものになっています。また、胴体の高さがある上に中翼のため主脚は長くなり、格納スペースのために主翼下にハードポイントが設けることが出来なくなっていました。(後の輸出型で一基のみ装備)
そうして開発されたライトニングの性能は最高速度はマッハ2を超え、その後に登場した戦闘機にも劣らない優れた上昇力を持っており防空用の戦闘機としては一級品でした。
ただし、欠点として特異なエンジン配置のために燃料搭載量を犠牲にしたため常に航続距離の不足が付きまとい、初期型から空中給油機構を装備した他、下面に涙滴状の増加タンクが装備できるようになっていました。この増加燃料タンクは後の型からより大型化された上で固定化されてライトニングの外見上の特徴の一つになりました。
ライトニングはそれまで配備されていたホーカー・ハンターやグロスター・ジャベリンの後継として、英国本土はもとより、海外の旧植民地のに保持していた基地や西ドイツの英軍基地に配備され、改良を続けながら80年代まで運用されました。
今回製作したNo.92Sqnも西ドイツに配備された部隊で、低空進入を企図する東側軍機に対応するため上面をグリーンとした迷彩を施していました。
F.Mk.2Aは初期の型であるF.Mk.2を最終型であるF.Mk.6相当に改修したもので、主翼、垂直尾翼の換装、下面増加燃料タンクの装備が実施されましたが、レーダーは旧来のままだったため、F.Mk.6で搭載できたレッドトップ空対空ミサイルは使用できず、ファイアーストリーク空対空ミサイルのみ運用できました。
1/144 E.E Lightning F.Mk2A_e0195729_00462280.jpg

# by J2M3-21 | 2022-09-15 01:02 | 模型 完成品 | Comments(0)